キルブロックとソフトブロックのコツ

ブロックの手の出しかたには主に2種類あり、両手を相手のコートにしっかりと出すようにしてスパイクシャットを狙うブロックのことをキルブロック、両手を上にむけてワンタッチを狙い相手のスパイクの勢いをゆるめるためのブロックをソフトブロックと呼びます。


それぞれのメリットとデメリットは次の通りです。

 メリットデメリット
キルブロック・ブロックで直接点をとれる
・コースを絞ってブロックできる
・相手の打点が高いと手に当たらない
・ネットタッチする確率が高い
ソフトブロック・背が低い選手もできる
・スパイクの威力を緩和できる
・直接点を取れることはあまりない
・ブロックアウトを狙われやすい


相手のスパイクを止めることだけがブロックが上手というわけではありません。また、身長が低い選手でもソフトブロックで十分に手に当てることができますしワンタッチを取ることができるだけでもその後の攻撃が楽になります。また、どちらかのブロックひとつに絞るのではなく状況や相手に合わせて使い分けるようにすることも大事です。続いてそれぞれのコツについて解説していきます。

キルブロックのコツ


キルブロックでは相手のスパイクをシャットアウトするためのブロックです。その名の通り「キル=英語で殺すという意味」なので、相手のスパイクを殺して1点を取るブロックです。つまりブロックは防御だけではなく、同時に攻撃でもある最強のプレーとも言われています。

難易度の高いプレーであるとともに、ネットから手が出る高さがなければキルブロックは機能しません(ネットから手が出ない場合は後述するソフトブロックをするようにしましょう)。キルブロックでのポイントは

  • 腕をしっかりと相手のコートに向けて出すこと
  • 指先までしっかりと力を入れる
  • あごを引いて上目遣いをする


この3つが重要なポイントになります。

ブロックでのミスを少なくして相手のスパイクを止めるためには、ブロックの手とネットとの間に隙間を作らないことも大事です。

(NG画像とOK画像)

また指先にもしっかりと力を入れるようにしましょう。ブロックはジャンプしてから着地するまでの間で指先の力を抜かないようにしてください。途中で手の力を抜いてしまうと骨折や脱臼、突き指などの怪我にもつながってしまいます。

指先や腕に力をしっかりと入れるためにもあごを引いて上目遣いでブロックをするようにしましょう。あごがあがってしまうと身体全体の力が上手く入らずに腕を前に出せなくなってしまいます。腕は耳よりも少し前にくるようなイメージでしっかりとあごをひいて出すようにしましょう。

ソフトブロックのコツ


ソフトブロックの場合には、キルブロックのように相手のスパイクをシャットアウトして1点を取ることを狙うのではなく、ワンタッチをとって相手のスパイクの威力を弱めてレシーブしやすくすることを目的としています。

身長が低い選手がソフトブロックをしているようなイメージがあると思いますが、身長が高い選手でもソフトブロックをするケースは多くあります。特にセンターブロッカーの場合には、相手のスパイカーが複数いる場合にブロックの移動が間に合わないということがよくあります。そんなときにソフトブロックを使用することで、ワンタッチをとって粘り強いブロックをすることができるのです。

ソフトブロックのポイントは

  • ネットから少し離れて飛ぶ
  • 手のひらは上をむける
  • 手で皿をつくるようにする(手を少し内側に向ける)


この3つをしっかりと覚えておいてください。

ソフトブロックの場合にはネットから少し離れて飛ぶことで、手にあたる確率が高くなります。

(解説画像)

キルブロックと違ってワンタッチをとることが目的なので、手のひらを上にむけて飛ぶようにしましょう。ソフトブロックはブロックアウトがとられやすいので、手を少し内側に向けるようにするとブロックアウト対策にもなります。

ブロックの助走に仕方や腕の振り方などはキルブロックと全く一緒です。基本的には手の出し方だけが異なるので、自分の身長や相手の高さに合わせて使い分けてみましょう。