助走のときにあごをあげない

助走のとき、顎が上がっていませんか?

スパイクのときに助走に入ると、つい顔が上を向いて、顎が上がってしまうことがあります。
「ボールをよく見よう」と思って上を向いてしまう選手も多いのですが、これは実はスパイクのパフォーマンスを下げてしまうクセのひとつです。


顎が上がってしまうとどうなる?

助走のときに顎が上がると、次のような問題が起きやすくなります。

・ボールを下から見る形になり、かぶりやすくなる
顎が上がると、自然とボールを真下から見上げるような姿勢になってしまいます。
この状態では打点が近くなりやすく、「かぶり」の原因になります(=打点が自分の頭の上にきて、下にたたく形になる)。

・体幹が不安定になり、フォームが崩れやすくなる
顎が上がると首の角度が崩れ、そこから背中や腹筋の力が抜けやすくなります。
その結果、ジャンプ中のバランスが取りづらくなり、空中でのフォームも安定しません


「顔を上げない」ではなく「顎を上げすぎない」ことが大事

もちろん、ボールをまったく見ないというわけではありません。
大事なのは、「首の角度」を安定させたまま、目線だけでボールを追うことです。

ジャンプするまでの間は、顔が上を向きすぎないように、あごを軽く引いておくことで、体の軸が安定します。
とくに、助走の最後の一歩で体が沈んでいくときに、あごが前に出やすいので注意しましょう。


じゃあ、どうすればあごが上がらなくなるの?

顎が上がってしまうクセを直すには、次のような意識や練習がおすすめです。

● あごを引いて、背中をまっすぐにするイメージ
助走をするときに背骨から頭までを「一本の棒」のようにイメージして、首がその延長線上にあるようにします。
このときに軽くあごを引くことで、頭がブレにくくなり、姿勢も安定します。

● 目だけでトスを追う
ボールを目で追おうとして顔ごと上を向いてしまうことが多いですが、目線だけを上にする意識で十分です。
特にトスが上がった瞬間は、顔は正面〜少し上のまま、目だけで追うようにします。

● 顎の位置をチェックする動画撮影
練習のときに、助走〜ジャンプの動きを横から撮ってみて、自分の顔の角度や顎の位置がどうなっているかを確認してみましょう。
実際に見ると、「思ったより上を向いてた!」と気づく選手も多いです。


まとめ:あごの角度が、スパイクの質を左右する

助走のときにあごが上がっているか、引けているかは、姿勢・ジャンプ・スイングのすべてに関わってきます。

とくに、

  • スパイクでかぶりやすい
  • 空中でバランスがとれない

と感じている選手は、まず「顔の向き」や「首の角度」に注目してみましょう。

あごを引くことで、体のバランスが整い、動きもスムーズになります。
たったこれだけの意識で、スパイクの安定感がぐっと変わります。

関連記事

コメント

この記事へのコメントはありません。